外皮がいひ)” の例文
一同は人造人間をどう解剖したらばよいかとまどったが、それは意外にも手軽るに分解し、果然かぜん、鉄の外皮がいひがパクンと二つに開いた。
人造人間殺害事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
バナナを食うときはだれでもまずその外皮がいひぎ取り、その内部の肉、それはクリーム色をしたにおいのよい肉、をしょくする。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
今や時代は全く変革せられたりと称すれども、要するにそは外観のみ。一度ひとたび合理のまなこを以てその外皮がいひ看破かんぱせば武断政治の精神はごうも百年以前とことなることなし。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そのつぎにはいよいよ船体の外皮がいひをとかねばならぬ。船の外皮は銅板どうばんで、これは後日なにかの役にたつからていねいにはぎとった。しかしそのつぎには鉄骨てっこつがあり、船板があり、柱がある。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
そしてこの区切りと最外さいがい外皮がいひのところまでの間が人のしょくする部分であるが、この部分は実は本当の果実(中心部をなせる)へ癒合ゆごうした付属物で
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
今や時代は全く変革せられたりと称すれども、要するにそは外観のみ。一度ひとたび合理のまなこもってその外皮がいひ看破かんぱせば武断政治の精神はごうも百年以前とことなることなし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
弱っているわけは、あの硝子窓を通るときに、外皮がいひを大分引裂ひきさいたので、地球の高い温度がこたえるのです。そしてこのルナ・アミーバーは、兄さんを胴締どうじめにしていた奴です。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
予の考うるところでは、多分そのルナ・アミーバーは身体を耐熱耐圧性たいねつたいあつせいに富み、その上、伸縮自在しんしゅくじざいの特殊材料でもって外皮がいひを作り、その中に流動性の身体を安全に包んで渡航してくるであろう。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ゆえにそのふくろは数個連合してはいるが、これを離せば容易に離れて個々のふくろとなるのである。ただその外側に当たる外皮がいひが割れ目なしに密に連合しているので、それがミカンの皮をなしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)