夕明ゆうあかり)” の例文
雨も小降こぶりになり、やがて止んだ。暮れたと思うた日は、生白なまじろ夕明ゆうあかりになった。調布の町では、道の真中まんなかに五六人立って何かガヤ/\云いながらを見て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
梢に残った夕日が消えて、樺色かばいろの雲が一つ波立たぬ海の様な空に浮いて居る。夏の夕明ゆうあかりは永い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)