夏座蒲団なつざぶとん)” の例文
たとえば廃物利用といって古葉書を編んで夏座蒲団なつざぶとんを作り、女中を渋屋しぶやつかわして渋を塗らせる。しかもそのためについやした自分たちの労力は無代と評価してあるから安いのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それとなく注意してよく見ると座敷の中央まんなかに今まで人の坐っていた夏座蒲団なつざぶとんが、女もそこにいたらしく二つ火鉢の傍に出ていて、火鉢の中には敷島の吸殻すいがらがたくさん灰の中にしてあった。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)