塵焼場ちりやきば)” の例文
ふもとを見ると、塵焼場ちりやきばだという、煙突が、豚の鼻面のように低く仰向あおむいて、むくむくと煙をくのが、黒くもならず、青々と一条ひとすじ立騰たちのぼって、空なる昼の月にうすく消える。
若菜のうち (新字新仮名) / 泉鏡花(著)