“場銭”の読み方と例文
読み方割合
ばせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで山のように積んであった寺銭も場銭ばせんも盆茣蓙ござも、賽目さいのめまでも虚空に消え失せて、あとには夥しい砂ほこりが分厚く積っているばかり。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
旅魚屋の傳次は斯う云う事には度々たび/\出会って馴れて居るから、場銭ばせん引攫ひっさらって逃出す、庄吉も逃出し、眞達もく処がないから庫裏くりから庭へ飛下り、物置へ這入って隠れますと
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
雨後うごたけのこに似て立ち並び始めたバラック飲食店の場銭ばせんと、強請ゆすりとで酒と小遣こづかいに不自由しなかった習慣は一朝いっちょうにして脱することが出来ず、飲食店の閉鎖、恐喝きょうかつ行為の強力な取締りと
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)