“喜多川歌麿”の読み方と例文
読み方割合
きたがわうたまろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
喜多川歌麿きたがわうたまろの絵筆持つ指先もかかる寒さのためにこおったのであろう。馬琴ばきん北斎ほくさいもこの置炬燵の火の消えかかった果敢はかなさを知っていたであろう。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あるひは鳥居清長とりいきよなが天明てんめい三年(一七八三年)における、また喜多川歌麿きたがわうたまろの寛政七年(一七九五年)における制作といふが如く明確に年数を決定し得べきものは甚だすくなし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
と国貞は声を沈まして、忘れもせぬ文化三年の春のころ、その師歌川豊国うたがわとよくにが『絵本太閤記えほんたいこうき』の挿絵の事よりして喜多川歌麿きたがわうたまろと同じく入牢じゅろうに及ぼうとした当時の恐しいはなしをし出した。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)