はこ)” の例文
精縷セルの背広なるもあり、はかま着けたるが一人、大島紬おほしまつむぎの長羽織と差向へる人のみぞフロックコオトを着て、待合所にて受けし餞別せんべつびんはこなどを網棚あみだなの上に片附けて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
人びとは一緒に王母子のしがいしらべた。窓の上に一つのはこがあった。開けて見ると庚娘の書いた物があって、くわしく復讎ふくしゅうの事情を記してあった。皆庚娘を烈女として尊敬し、金を集めて葬ることにした。
庚娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
經藏きやうざう螺鈿らでんはこふたをとり
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)