出開帳でかいちょう)” の例文
鹿沼かぬまの、博奕打ばくちうち、玉田屋の酉兵衛とりべえは、この一夏で、日光の出開帳でかいちょうから上げた寺銭の大部分を、今、連れてゆく、孫のようなお八重の身代金に、投げだしたといわれていた。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下にいろ、下にいろ、東照権現様の出開帳でかいちょうだ、お開帳が拝みたければ、芝の三田の薩州屋敷へ来るがよい、我々は薩州屋敷に住居致すもので、今日、上野まで東照宮の出開帳を
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)