八月はつき)” の例文
其上、もう二三日に迫つた八月はつき朔日ついたちには、奈良の宮から勅使が来向はれる筈であつた。当麻氏から出られた大夫人だいふじんのお生み申された宮の御代にあらたまることになつたからである。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かけまくもあやかしこき、いはまくも穴に尊き、広幡ひろはた八幡やはた御神みかみ、此浦の行幸いでましの宮に、八百日日やおかびはありといへども、八月はつきの今日を足日たるひと、行幸して遊びいませば、神主かみぬしは御前に立ちて、幣帛みてぐらを捧げつかふれ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
其上、もうに二三日に迫った八月はつき朔日ついたちには、奈良の宮から、勅使が来向われる筈になって居た。当麻氏から出られた大夫人だいふじんのお生み申された宮の御代に、あらたまることになったからである。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)