元村もとむら)” の例文
大島元村もとむらの吉谷神社、正月十六日の踊歌というのは、今伝わっている新らしい事触の言葉と近く、よほど遊戯味の多いものになっている。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その鞄は、執念しゅうねん深いというのか、海上をただよううちに海岸へ漂着ひょうちゃくした。元村もとむら桟橋さんばしのすぐそばであった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
此の五日には多助が元村もとむらへ小麦の俵を積んできますが、日暮方から遣りますから、山国の事ゆえ天気のいのはあてにならないから、桐油とうゆを掛けてきなと云って
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大島と云へば、椿だの、アンコだの、牛だのが連想されて來る程、何となく淡い美しさを心に描いてゐたのですが、來て見ればあとかたなしで、港の元村もとむらは、さう大した風景でもありません。
大島行 (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)