けな)” の例文
カロッサの少くとも過去の小説には悲劇のなかで自分の精神をとりまとめ、希望をとり失なわず生きようとするけなげな心が脈うっています。日本文学との対比を考えます。
そして、彼はさらに黒手帳によって、あの物静かなけなげな奥さんが受取人となっでいる二万円の生命保険金は、一人息子の直一を立派に教育していく財産になるのであろうことを知った。
暴風雨に終わった一日 (新字新仮名) / 松本泰(著)
如何にけなげな女でも最早堪え難いであろう。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)