企図たくらみ)” の例文
旧字:企圖
全く何等の企図たくらみもなく、ひとりでにさういふ言葉が出たのであつた。すると看護婦は医者の許可を得たものか私の顔から敷布を取つて呉れた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
プレストン君というのは二人とも同じく懇意なのであるが、彼のために言っておけば、彼は私の企図たくらみはほんのちょっとばかりも疑っていはしなかったのである。
君の心の中にはさきほどから恐ろしい企図たくらみが目ざめていたのだ。それはきょうに始まった事ではない。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その恐ろしい企図たくらみとは自殺する事なのだ。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)