“企謀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たくらみ57.1%
たくら14.3%
きぼう14.3%
もくろ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人は、今は小使を志願しても間に合わない、慢性の政治狂と、三個さんにんを、紳士、旦那、博士に仕立てて、さくら、というものに使って、鴨をはいいで、骨までたたこうという企謀たくらみです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
続いて頸窪を両手で圧える。それを繰返すばかりであるから、これが企謀たくらんだ処で、自分の身の上の事に過ぎぬ。あえて世間をどうしようなぞという野心は無さそうに見えたのに——
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は、秀吉が自分たちへ計った企謀きぼうを、余すなく、信雄の前で吐いてしまった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうすると、趣向をしたのはこの人では無いらしい、企謀もくろんだものなら一番懸けに、婆々ばばあを見着けそうなものだから。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)