仏家ぶっけ)” の例文
薬法もまた仏家ぶっけでいう“未見みけん真実”なら、色坊主が女体開眼の方便として用いるのもまた、彼らには、いわゆる女人済度にょにんさいどの慈悲のひとつか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこで罪人を呼んでその志をきいた。その答え、「官を辞して、命を捨て、ぎょうじて、衆生に縁を結び、しょう仏家ぶっけに受けて、一向に仏道を行ぜんと思う」
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
すさまじい御遺言の形相ぎょうそうで、いかにも、さもあったらしく思われぬではないが、後醍醐は、古代東洋の学問に深く、宗教の面でも、なまはんかな仏家ぶっけよりは
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)