京阪地かみがた)” の例文
何処どこにも白粉の影は見えず、下宿屋の二階から放出ほうりだした書生らしいが、京阪地かみがたにも東京にも人の知った、巽辰吉たつみたつきちと云う名題なだい俳優やくしゃ
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二十四五の中年増ちゅうどしまで、内証ないしょうは知らず、表立った男がないのである。京阪地かみがたには、こんな婦人を呼ぶのにいのがある。(とうはん)とか言う。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
京阪地かみがたの方だそうで、長逗留ながとうりゅうでござりました。——カチリ
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)