両児ふたり)” の例文
旧字:兩兒
おいらのようなものにお頼みなさるんだから、早く両児ふたりを片付けて上げようと存じまする親切で、直ぐ越佐さんの方へ参りまして斡旋とりもちを致すと
両児ふたり嬉々ききとして、互いにもつれつ、からみつ、前になりあとになりて、室をで去りしが、やがて「万歳!」「にいさまあたしもよ」と叫ぶ声はるかに聞こえたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
瓜二つとはういうのを云うだろうと思われ、其の上両児ふたりとも左の眼尻にぽッつり黒痣ほくろが寸分違わぬ所にあります。
この黒痣があるものは何うも末がくないと仰しゃる方もあり、親が子の行末を案じるは人情左様そうありそうな事で、お若はそんなこんなで大層両児ふたりを可愛がりますから