不景気ふけいき)” の例文
旧字:不景氣
「そうか、不景気ふけいきだなあ。」と、父親ちちおやは、ためいきをつきました。まだ、今日きょう一人ひとりぜにげてくれなかったのです。
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)
別府べっぷさんがそういうのもむりはなかった。きょうの星野ほしのは、投手としてはかなりできがよかったけれども、打者としては、ふるわなかった。投手ゴロひとつ、三しんひとつ、という不景気ふけいき成績せいせきだ。
星野くんの二塁打 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
こちらの不景気ふけいきといってはおはなしになりません。みんなは、あちらのやまをながめて、あのやますとゆきはあるというが、今年ことし豊作ほうさくらしきがいいという。
おかしいまちがい (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとし、たいそう不景気ふけいきがきたときです。あわれな不具者ふぐしゃが、この金持かねもちのもんちました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おとうさん、不景気ふけいきでだめだから、おかあさんの田舎いなかへいこうね。」
青い草 (新字新仮名) / 小川未明(著)