“不承不承”の読み方と例文
読み方割合
ふしょうぶしょう100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男たちは、首領の青ざめた顔を、不審らしくジロジロと眺めていたが、また不承不承ふしょうぶしょうに、廊下の向こうへと引き返して行こうとした。
黒蜥蜴 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と、おやじは、なかば不承不承ふしょうぶしょうに、裏の水ぎわから河岸かしつづきの竹林をのぞんで、何か、指合図ゆびあいずをしております。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれは不承不承ふしょうぶしょうにわたしの言うことを聞いたが、しかしひどくふくれっつらをして、目をじっと入口に向けていた。
少年は不承不承ふしょうぶしょう、五郎に並んで綱に腰をおろした。五郎は内ポケットから金を取り出した。百円玉を少年に渡した。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
老番頭の太兵衛たへえもどうすることも出来ません。不承不承ふしょうぶしょう下男に言い付けて、奉公人の部屋から、古い竹行李たけごうりを一つ持って来させました。
それでもお徳の不審はまだ晴れないので、旦那かおかみさんを起こしてくれと又頼むと、寅次は不承不承ふしょうぶしょうに奥へはいったが、やがて女房のお新を連れ出して来た。
半七捕物帳:44 むらさき鯉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
またくだらないことで呼ぶのだろうと、三度に一度はつい聞かないふりをしているとか、不承不承ふしょうぶしょうに返事をするようなことは、まず何よりも子供にきらわれるはじめです。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
そこでM・C・Cをくわえたまま、両手をズボンのポケットに入れて、不承不承ふしょうぶしょうに席を離れた。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)