“上戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうご81.3%
じやうご12.5%
あがと2.1%
うえど2.1%
じやうこ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おとすその評判の塩梅あんばいたる上戸じょうごの酒を称し下戸の牡丹餅ぼたもちをもてはやすに異ならず淡味家はアライを可とし濃味家は口取を佳とす共に真味を
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
周子の云つた通り、此奴は若しかすると泣き上戸じやうごとかいふ病ひかも知れないぞ——彼は、さう思つた。(十二年五月)
熱海へ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
子ガニは水コガのなかにはいり、臼は上戸あがとの上梁に上り、ベゴの糞は上戸に、クリの毬は横座に、トチの実は炉の火戸ほどに潜んでいた。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
能登の上戸うえど高照寺こうしょうじという寺の前に、古くは能登の一本木ともいわれた大木の杉がありました。これは八百年も長命をしたという若狭の白比丘尼しろびくにの、昼餉の箸でありました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
上戸じやうこも死ねば下戸も死ぬ風邪かぜ」で、毒酒のうまさに跡引上戸となつた将門も大酔淋漓たいすゐりんり島広山しまひろやまに打倒れゝば、「番茶にんで世を軽う視る」といつた調子の洒落しやれた将平も何様どうなつたか分らない。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)