上世じょうせい)” の例文
多数の人が賞美する者必ずしも美ならず、上等社会に行はるる者必ずしも美ならず、上世じょうせいに作為せし者必ずしも美ならず。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
上世じょうせいの歴史を見るに、たいてい荒唐こうとう疑うべきもの多し。しかれども数千年ののちにありて、またこれを如何いかんともすべからざるなり。西洋太古の伝説もまた、往々おうおう疑うべきものあり。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
概して言へば東洋の美術文学は消極的美に傾き、西洋の美術文学は積極的美に傾く。もし時代を以て言へば国の東西を問はず、上世じょうせいには消極的美多く後世には積極的美多し。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)