一遍ひととほり)” の例文
主は彼に向ひて宮の家内かないの様子をたづねけるに、知れる一遍ひととほりは語りけれど、娘は猶能なほよく知るらんを、のちに招きて聴くべしとて、夫婦はしきりさかづきすすめけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)