一七日ひとなのか)” の例文
あなた様があわれみて五十銭を恵み給いし小供は、悪性の疱瘡ほうそうにかかり、一週間前に世を去りぬ、今日こんにちはその一七日ひとなのかなれば線香なりと手向たむけやらんと
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
孤児みなしごになったお崎も、一七日ひとなのかが済んだら、店を畳んで引取ろうと言い出してくれました。
めゝしくも一日々々と看病に其の日を送り、命数尽きて母は歿みまかりましたゆえ、今日こんにち母の葬式を済まし、一七日ひとなのか経ちたる上は卑怯未練なるの蟠龍軒を捜し出して、只一打ひとうちと思い詰めたる時こそあれ
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)