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一丁字
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いっていじ
ふりがな文庫
“
一丁字
(
いっていじ
)” の例文
大変
性質
(
たち
)
のいい男で、今では修業もだいぶでき上がっていると云う話だったが、会って見ると、まるで
一丁字
(
いっていじ
)
もない
小廝
(
こもの
)
のように
丁寧
(
ていねい
)
であった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし
文字
(
もんじ
)
のあるものが、目に
一丁字
(
いっていじ
)
のない床屋の若いものに、
智慧
(
ちえ
)
をつけて、
嵩
(
こう
)
じたいたずらをしたのが害になったんだから、なお責任は重大です。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二十八
宿
(
しゅく
)
の名をことごとくそらんじていながら
実物
(
ほんもの
)
を見分けることのできぬ俺と比べて、なんという相異だろう! 目に
一丁字
(
いっていじ
)
のないこの
猴
(
さる
)
の前にいるときほど
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
多くはある時代のある片田舎の、ほとんど眼に
一丁字
(
いっていじ
)
もなき人々の製作であった。村の老いた者も若き者も、また男も女も子供さえも、共に携わった仕事である。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
すなわち目に
一丁字
(
いっていじ
)
なきこれ等の女性文人が、特に
物識
(
ものし
)
りとして尊ばれた根拠である。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
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試みに思え、古来
一丁字
(
いっていじ
)
を知らざる母が、よくその子を育して遂に天下の一大家となしたる者あるにあらずや。この母氏の教育の法を知らんと欲せば、歴史を開きて
比々
(
ひひ
)
見るべきなり。
教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
白人の中には花のごとき
窈窕
(
ようちょう
)
たる美女もありながら、しかも彼らも彼女らも眼に
一丁字
(
いっていじ
)
なく、奴隷は祖先代々奴隷としての境遇に甘んじてその範囲を出ることは一歩たりとも許されないのです。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
丁
常用漢字
小3
部首:⼀
2画
字
常用漢字
小1
部首:⼦
6画
“一丁”で始まる語句
一丁
一丁場
一丁稚
一丁賭くか