“まるやけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
全焼75.0%
丸燒25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全焼まるやけのあとで、父は煩って世を去った。——残ったのは七十に近い祖母と、十ウばかりの弟ばかり。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
猿でも猩々しょうじょうでも、そんなものには構わずに置くがい。先年駐在所の巡査が𤢖を追って山の奥へ入ったら、その留守に駐在所から火事がはじまって、到頭とうとう全焼まるやけになってしまったことが有る。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「どうしたね、わたしのつかないことをしてたが、おまへ丸燒まるやけやうあるまいがすこしはぜにでもつてくかね」内儀かみさんは勘次かんじこゝろ推察すゐさつしたやうにいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「親分さん、皆な申上げます。——丸燒まるやけになつた上に、小金井樣の千兩が入らないとなれば、三村屋はつぶれるに決つて居りますが、仲吉さんが火焙りになるのを、私は默つて見ては居られません」
のツくれえだからばちあたつて丸燒まるやけつちやあんだ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)