“じっこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
昵懇76.8%
入魂9.1%
入懇6.1%
昵近4.0%
眤懇3.0%
実懇1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
染吉を殺した下手人は、よっぽど染吉と昵懇じっこんな奴だ。——染吉の後をつけて来て、妻恋稲荷で勇太郎と話すのを盗み聞きしたんだろう。
さて、そのブル公が今しけたたましく吠え始めた。ブル公は人を見たら泥棒と思う。入魂じっこんでないものは念の為めに一応吠える。
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「——左様でござったか、それがしの主人勝入斎輝政様と、ご入懇じっこんであろうとは、いや、存じも寄らず、失礼のだんは幾重にもひとつ御用捨のほどを」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
野幇間のだいこの奇月の仲人で、新たにお滝という召使を雇い入れ、その御披露やらお祝やらを兼ねて、通人出雲屋岩太郎が、日頃昵近じっこんにして居る友達や、お取巻の面々を、小梅の寮に招き
銭形平次捕物控:245 春宵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
中止したりしを籾山書店これを聞知り是非にも小本こぼんに仕立てて出版したしと再三店員を差遣されたればわれもその当時ははなはだ眤懇じっこんの間柄むげにもそのこい退しりぞけかね草稿を渡しけり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
実懇じっこん」という言葉なぞもそこから生まれてきた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)