“ガラスだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
硝子玉80.0%
硝子球20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
していたのに俄かにかたく死んだようになってその眼もすっかり黒い硝子玉ガラスだまか何かになってしまいいつまでたっても四十雀ばかり見ているのです。
黄いろのトマト (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「そら今度こんだこそ雪子の勝だ」と云って愉快そうに綺麗きれいな歯をあらわした。子供のひざそばには白だの赤だのあいだのの硝子玉ガラスだまがたくさんあった。主人は
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
例の通り渋紙の片隅へしわを寄せて……硝子球ガラスだまをギョロリと光らして……。俺は何かしらゾッとした。そのまま紅茶をグッと飲んで立上った。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
骸骨を渋紙しぶがみで貼り固めてワニスで塗上げたような黒いガッチリした凸額おでこの下に、硝子球ガラスだまじみたギョロギョロする眼玉が二つコビリ付いている。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ネービー・カットのけむをプウと吹いた切り、軍艦みたいなあごを固定してしまった。しかし黒い硝子球ガラスだまは依然として俺の眼と鼻の間をギョロリと凝視している。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その赤黄色く光る硝子球ガラスだまの横腹に、大きなはえが一匹とまっていて、死んだように凝然じっとしている。その真下の固い、冷めたい人造石の床の上に、私は大の字なりに長くなって寝ているようである。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)