“やたば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
矢束66.7%
乾秣場33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
序戦、半日の矢戦では、新田軍はほとんど所持の矢束やたばつかいつくし、ぜひなく小手指こてさしはらの北方へ、一時その陣を遠く退いた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「虫干しだ。——よろいびつやら矢束やたばやら。イヤ、持ち出してみると、思いのほか、少ないものよ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
矢束やたばの量は、半日の矢戦でも、たいへんな数を消耗する。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母は裏の物置のわきに荒蓆を布いて、日向ぼツこをしながら、打残しの麻糸をつてゐる。三時頃には父も田廻りから帰つて来て、厩の前の乾秣場やたばで、鼻唄ながらになたや鎌を研ぎ始めた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)