“まるきり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
全然66.7%
丸切13.3%
宛然13.3%
皆目6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「先生! どうしてこの頃は全然まるきりお見えになりません?」倉蔵はないない様子を知りながら素知らぬ風で問うた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
他の話に拠って建立された丸切まるきりの作り物と思わぬが、もし仏徒が基づく所あって多少附会した所もあろうといえば、その基づく所は釈尊の従弟で、天眼第一たりし阿那律あなりつ尊者の伝だろう。
彼は絨毯の上を、しっかりと歩んでいたつもりであったが、もし傍観者があったならば、その足付が、宛然まるきり躍っているように見えたかも知れない。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
だが、顔付そっぽ皆目まるきりわからねえ。よくもこう切り細裂こまぜえたもんよなあ。怨恨だ、なあ勘、われに訊くが男の恨みでいっち根深えのあ——?