“まきや”の漢字の書き方と例文
語句割合
薪屋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妹といっしょに家を持っている事はこの時始めて知った。兄妹きょうだいして薪屋まきやの二階を一間借りて、妹は毎日刺繍ぬいとり稽古けいこかよっているのだそうである。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから薪屋まきや金右衛門きんゑもんさんの家までは、もう半里程だつたやうに思ひます。畑の間の路が少し広がつたと思ひますと、もう其処そこが私の行く家の座敷の庭だつたのです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
さて坂を下りつくすと両側に居並ぶ駄菓子屋荒物屋煙草屋たばこや八百屋やおや薪屋まきやなぞいずれも見すぼらしい小売店こうりみせの間に米屋と醤油屋だけは、柱の太い昔風の家構いえがまえが何となく憎々しく見え
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)