“まえかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
以前43.8%
前方37.5%
前膊6.3%
6.3%
従前6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へえ。知ってますよ。知ってまさあね。あっしゃあね、以前まえかたよく、三組町の御小人長屋へ行きやしたから——」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そして森林のこの果てはかつて前方まえかたダンチョンと一緒に道に迷って来た事があった。そしてその時私は見た!
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
慶応二年師走のある寒い昧暗まいあん、芝増上寺の庫裏くりを二人の若い武士が襲った。二人とも、麻の草鞋わらじに野袴、革のたすきを十字にかけた肉瘤盛り上がった前膊まえかたあらわである。笠もない、覆面もしない。
増上寺物語 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
そしてこの歌は、どうしてもまえかたどこかで聞いたことがあるように思われる。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ともあれ、一年の計はこの元旦にあり、従前まえかたのごとく新入りの若年者に侮られ続けては、じんは寛容あっても、この妙見の一分が相立ち申さぬ。ここは何とあっても、一つ神尾氏の御所存ばし承わりたいところ——」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)