“べっとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
馬丁65.0%
別当35.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晴雨兼帯とも言いたい馬丁べっとうかぶった高帽子まで彼にはめずらしい物であった。彼は右を見、左を見して、初めてセエヌ河を渡った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「私も今晩あたりは、御墨付をお返し申上げられるかと思います。恐れ入りますが、馬丁べっとうの黒助を御呼び下さいますように」
天王寺てんのうじ別当べっとう道命阿闍梨どうみょうあざりは、ひとりそっと床をぬけ出すと、経机きょうづくえの前へにじりよって、その上に乗っている法華経ほけきょう八のまきあかりの下に繰りひろげた。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この起因おこりは何者かが六波羅へ投文なげぶみで密告したに依るとかで、鞍馬の僧院では、一時いろいろ物議ともなり、別当べっとう蓮忍れんにん引責いんせきまで口にのぼったが、要は
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)