“ぶちま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打撒42.9%
打開28.6%
打散7.1%
打明7.1%
打覆7.1%
暴露7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聞くと、どうして、思ったより出来ている、按摩はりの芸ではない。……戸外おもてをどッどと吹く風の中へ、この声を打撒ぶちまけたら、あのピイピイ笛ぐらいにまとまろうというもんです。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
成程こいつあ、そのな、へッへッ、誰方どなたかに向っての姉さんの心意気では……お邪魔になるでございましょうよ。奥歯にものが挟まったってたとえはこれだ。すっぱり、打開ぶちまけてお出しなせえまし。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
モウこうなれば打散ぶちまけてお話してしまおう、実はこれから下宿をしようかと思ッていました
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
御机の上には前の奥様の古びた御写真が有ました。旦那様もこの頃はそれを取出して、昔恋しく御眺めなさるのでした。とうとう私は何もかも打明ぶちまけて申上げましたのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大變たいへんだ。」わたし夢中むちうで、鐵瓶てつびん噴火口ふんくわこう打覆ぶちまけた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この瑜瑕ゆか並びおおわない特有の個性のありのままを少しも飾らずに暴露ぶちまけた処に椿岳の画の尊さがある。