“ぶさた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無沙汰72.5%
不沙汰27.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お金は、すっかり片づけて来て、兄の前にぴったりと平ったく座ると、急にあらたまった口調で、無沙汰ぶさたの詫やら、お節の様子などを尋ねた。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
筆を取り上げた彼女は、例の通り時候の挨拶あいさつから始めて、無沙汰ぶさたの申し訳までを器械的に書きおわった後で、しばらく考えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
壽阿彌は怪我の話をして、其末には不沙汰ぶさた詫言わびことを繰り返してゐる。「怪我かた/″\」で疎遠に過したと云ふのである。此詫言に又今一つの詫言が重ねてある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
私たちは死神にいいように料理されてる病人をとりまいてしんから手もち不沙汰ぶさたに控えている。私は自分をはじめ人たちを見まわして思わずふきだしそうになった。
妹の死 (新字新仮名) / 中勘助(著)