“ふたはり”の漢字の書き方と例文
語句割合
二張100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに照らされて桃色の、二張ふたはりの陣幕が見えている。その方角から川音がする。そいつをぬってカチカチと、武器や物の具の音がする。それを越して絶壁がある。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
手桶片手に、しきみげて、本堂をグルリとまわって、うしろの墓地へ来て見ると、新仏しんぼとけが有ったと見えて、地尻じしりに高い杉の木のしたに、白張しらはりの提灯が二張ふたはりハタハタと風にゆらいでいる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
箱提灯を二張ふたはりつらねて、先へ立つと、その後ろに、ことし、はじめて元服したらしい、水々しい若衆が一人と、それにつき添うて、前髪立ちの振袖の美少年が、二人ともに盛装して
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)