“新仏”のいろいろな読み方と例文
旧字:新佛
読み方割合
しんぼとけ52.4%
にいぼとけ33.3%
あらぼとけ9.5%
にいほとけ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お民、お前なぜ死んでしまつただ?」——お住は我知らず口のうちにかう新仏しんぼとけへ話しかけた。すると急にとめどもなしにぽたぽた涙がこぼれはじめた。……
一塊の土 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「その癩病人てえのがお新女郎の情夫よ——森元町の他に新仏にいぼとけがもう一つ、いやさ、二つかも知れねえ。佐平どん、お忙しいこったのう。」
新仏あらぼとけさまにまた線香が絶えておりましたに。」と言って、姑は余所行よそゆきのままで、茶のへ来て坐った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そこには、真新しい寒冷紗かんれいしゃづくりの竜幡りゅうはんが二りゅうハタハタとうごめいている新仏にいほとけの墓が懐中電灯の灯りに照し出された。墓標ぼひょうには女の名前が書いてあったが覚えていない。
人間灰 (新字新仮名) / 海野十三(著)