“ひとりひとり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一人一人69.2%
一人々々15.4%
一人〻〻7.7%
個々7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひまさへあれば下宿へ出掛でかけて行つて、一人一人ひとりひとりに相談する。相談は一人一人ひとりひとりかぎる。大勢おほぜいると、各自めいめいが自分の存在を主張しやうとして、やゝともすれば異をてる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
汗をたらしてきずによく働いていたものだが、一人々々ひとりひとり皆死んでしまった今日きょうとなって見れば、あの人たちはこの世の中に生れて来ても来なくてもつまる処は同じようなものだった。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
紹介しょうかいする。其尾について、彼は両手りょうてをついて鄭重ていちょうにお辞儀じぎをする。皆が一人〻〻ひとりひとり来ては挨拶する。石山氏の注意で、樽代たるだい壱円仲間入のシルシまでに包んだので、皆がかわる/″\みやげのれいを云う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
且つ緑翠りょくすいを滴らせて、個々ひとりひとり電燈の光を受け、一目びょうとして、人少なに、三組の客も、三人のボオイも、正にこれ沙漠の中なる月の樹蔭こかげに憩える風情。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)