“ひとくき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一茎90.9%
一莖9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わけて、江戸むすめのおつぎには郷土人いなかびとの生活は元より、畦の野菜の一茎ひとくきまで、眼に珍しくないものはなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水には一片の塵芥じんかいも浮ばず、断崖には一茎ひとくきの雑草すら生立おいたってはいないで、岩はまるで煉羊羹ねりようかんを切った様に滑かな闇色に打続き、その暗さが水に映じて、水も又うるしの様に黒いのです。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
田圃たんぼの中の稻の穗の柔かにみのつたのを一莖ひとくき拔き取つて、まだ青いもみむと、白い汁が甘く舌の尖端さきに附いた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)