“はいたいてき”の漢字の書き方と例文
語句割合
廃頽的100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
室町将軍の頃には、歌があっても廃頽的はいたいてきな室内のものだけだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このような特殊な場合だけ考えると、実際世間で純粋な芸術が人倫に廃頽的はいたいてき効果を与えるといって攻撃する人たちのいう事も無理でないと思われて来る。
自画像 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ヒロインが病院の病室を一つ一つ見回って愛人を捜す場面で、階下から聞こえて来る土人女の廃頽的はいたいてきな民謡も、この場の陰惨でしかもどこかつやけのある雰囲気ふんいきを濃厚にする。
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)