“てだれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手練90.5%
手錬9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜなら、小次郎に時間を許せば、彼も手練てだれの剣客だから、振りかぶった剣形の中から冷静をとりもどしてくるからである。
青春論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
評判に違わぬ無双の手練てだれ、今投げた鉄槌の凄じさは何んと云ったらよかろうか。……きゃつの笑いの恐ろしさを
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と言うとともに、手錬てだれは見えた、八郎の手は扇子おうぎを追って、六尺ばかり足が浮いたと思うと、宙で留めた。墓石台に高く立って、端然と胸を正したのである。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
運八の方では、まだそうでもない、隙を見てとびついて、一鏨、——そこへ掛けては手錬てだれだから——一息に銘を入れはしまいかと、袴の膝に、こぶしを握ってにらんでいる。