“ちひさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チヒサ
語句割合
66.7%
10.4%
幼少8.3%
8.3%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六月に氷をみる事江戸の目には最珍いとめづらしければ立よりて熟視よくみれば、深さ五寸ばかりの箱に水をいれその中にちひさ踏石ふみいしほどの雪の氷をおきけり。
「だつて僕のちひさい時分は、正月などにはきつとおぢいさんが、僕達を作兵衛英清の懸物の前に坐らせてお辞儀をさせたぜ。」
父を売る子 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
自分は幼少ちひさい時この花の散りつくすまで雨は決して晴れないと語つた乳母の話を思ひ出した………
花より雨に (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
此奴が仕末におへねえあまで、ちひさい頃から、親も兄弟もなく、野原で育つた、丸でけだものといくらも変らねえと云ふ話で、何でも重右衛門(嫌疑者の名)が飯綱原いひつなはらで始めて春情いゝことを教へたとかいふんで
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
お定がまだちひさかつた頃は、此村に理髪店とこやといふものが無かつた。村の人達が其頃、頭の始末を奈何どうしてゐたものか、今になつて考へると、随分不便な思をしたものであらう。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)