“たてえぼし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
立烏帽子86.7%
竪烏帽子6.7%
高烏帽子6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脊丈のほどもおもわるる、あの百日紅さるすべりの樹の枝に、真黒まっくろ立烏帽子たてえぼし鈍色にぶいろに黄を交えた練衣ねりぎぬに、水色のさしぬきした神官の姿一体。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天龍川てんりゅうがわのほとりに出てからも、浪士らは武装を解こうとしなかった。いずれも鎧兜よろいかぶと、あるいは黒の竪烏帽子たてえぼし、陣羽織のいでたちである。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あの水戸浪士が通った時から見ると、隔世の感がありますね。もうあんな鎧兜よろいかぶとや黒い竪烏帽子たてえぼしは見られませんね。」
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
高烏帽子たてえぼしを冠り水干を着、長太刀をはいて、「静」を舞った。年の頃は二十二三、豊満爛熟の年増盛りで、牡丹花のように妖艶であった。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)