“しろつばき”の漢字の書き方と例文
語句割合
白椿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊助しゅんすけはこの病室の戸口に立って、窓の外をふさいでいる白椿しろつばきの花を眺めた時、何となく西洋の尼寺あまでらへでも行ったような心もちがした。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
うらへまわっていいことをしたとおもった。それはぼくきな白椿しろつばきいているのをつけたからだ。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
噴き井の上には白椿しろつばきが、まだまばらに咲き残って、絶えず湧きこぼれる水の水沫しぶきは、その花と葉とをれる日の光に、かすかなにじを描いていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
娘は例のごとく素焼すやきかめを頭の上に載せながら、四五人の部落の女たちと一しょに、ちょうど白椿しろつばきの下を去ろうとしていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)