“しゆつせ”の漢字の書き方と例文
語句割合
出世100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
零落れいらくした女親をんなおやがこの世の楽しみとふのはまつた一人息子ひとりむすこ長吉ちやうきち出世しゆつせを見やうとふ事ばかりで、商人はいつ失敗するかわからないとふ経験から、おとよは三度のめしを二度にしても
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
なに書畫しよぐわどころか、まるなにわからないやつです。あのみせ樣子やうすてもわかるぢやありませんか。骨董こつとうらしいものはひとつもならんでゐやしない。もとが紙屑屋かみくづやから出世しゆつせしてあれだけになつたんですからね
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あれは弥勒みろく出世しゆつせの暁に弘法大師が皆の手を執つてお迎へに出られる誓願があつたからださうだが、大師の考へでは高々たか/″\三十人位の積りらしかつたが今のやうにたんと納まつては一寸始末に困るだらう。