“さかみち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
坂路42.5%
坂道42.5%
阪路10.0%
坂徑2.5%
坂途2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝我に欺かると思ふなからんため、わがみづからいふごとく愚なりしや否やを聞くべし、わが齡の坂路さかみちはやくだりとなれるころ 一一二—一一四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
炭焼すみやきじいさんの、まご秀吉ひできちは、よく祖父そふ手助てだすけをして、やまからたわらはこぶために、村端むらはずれ坂道さかみちのぼったり、くだったりしました。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
林を出でて、阪路さかみちを下るほどに、風村雲むらくもを払ひさりて、雨もまたみぬ。湖の上なる霧は、重ねたる布を一重ひとえ、二重とぐ如く、つかに晴れて、西岸なる人家も、また手にとるやうに見ゆ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彼も私も原から小門へかけての坂徑さかみちの方に背を向けてゐた。私共はその草の茂つた徑に何の跫音も聞かなかつた。谷を走る水音がその頃、その場所での唯一つの眠たげな響だつた。
と、思った時、小さい提灯が一つ、ゆっくり、坂途さかみちを降りて来た。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)