“ごうとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
豪宕52.7%
強盗32.7%
強刀5.5%
剛刀1.8%
剛宕1.8%
劫盗1.8%
豪刀1.8%
鼇頭1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荒船山の右の肩から奥の方に、雪まだらの豪宕ごうとうの山岳が一つ、誰にも気づかれぬかに黙然と座している。これが、信州南佐久の蓼科たでしなだ。
わが童心 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
隆房大納言たかふさだいなごんが、検非違使けびいし(警視庁と裁判所をかねたもの)の別当(長官)であった時の話である。白川のある家に、強盗ごうとうが入った。
女強盗 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それかといって特に刀に奇をてらったふうもないし、慶長ばやりの胴田貫どうたぬきだとか厚重あつがさねだとかいう、いわゆる強刀ごうとう大業刀おおわざものらしい物を用いなかったことがわかる。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たがいに死を争いながら平左衞門の側へ摺寄すりよりますと、平左衞門は剛刀ごうとうをスラリと引抜ひきぬ
慶長から元禄へかけて、すなわち十七世紀の間は、前代の余勢でまだ剛宕ごうとうな精神や冒険的な精神が残っているが、その後は目に見えて日本人の創造活動が萎縮してくる。思想的情況もまたそうである。
「わたくしは姓をばくと申しまして、父はむかし仕官の身でござりました。昨夜劫盗ごうとうに逢いましたが、そのうちの二人は僧で、わたくしを拐引かどわかしてここへ運んで参ったのでござります」
立ちあがった左膳、貝の口にむすんだ帯をグッと押しさげ、豪刀ごうとう濡れ燕を片手でブチこみながら
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この、お町の形象学は、どうも三世相さんぜそう鼇頭ごうとうにありそうで、承服しにくい。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)