“ぎょくと”の漢字の書き方と例文
語句割合
玉兎100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ見る——白い月の裾野すそのを、銀の奔馬ほんばにむちをあげて、ひとつのくらにのった少年の貴公子きこうしと、覆面ふくめんの美少女は、地上をながるる星とも見え、玉兎ぎょくとが波をけっていくかのようにも見える。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——敵味方のあいだに乱れ入って、敵かかれば引き、敵引けばかかり、さながら波濤をける玉兎ぎょくとにも似たり。——あのまだ若き二人の部将。——忠三郎、見ゆるか、そちにも見ゆるか」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)