“ききて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
聴手42.1%
聴者18.4%
聴衆13.2%
利手7.9%
聞手7.9%
聞人2.6%
聞者2.6%
聴客2.6%
質問者2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うしろの空地では、書生節のヴァイオリンと、盲目乞食の浪花節とが、それぞれ黒山の聴手ききてに囲まれて、一種異様の二重奏をやっていた。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
盲人は懐旧の念に堪えずや、急に言葉を止めて頭を垂れていたが、しばらくして(聴者ききて誰人たれなるかはすでに忘れはてたかのごとく熱心に)
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その間も楽堂の舞台では、まずい音楽が続けられていた。そして聴衆ききては根気よく静かに耳を傾けている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ひらりと身を捻った新九郎は、目の前へさッと落ちた白刃を見るや否、相手の利手ききてを小脇にグイと捻じ取ってふと気づいた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それについては実に長々しい物語があるのだし、又仮令たとえそのわずらわしさを我慢して話をして見た所で、私の話のし方が下手なせいもあろうけれど、聞手ききては私の話を容易に信じてはくれない。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
相対あいたいでは私がどんな我儘なことを云うかも知れないからお増は聞人ききてになってくれ。民子はゆうべ一晩中泣きとおした。定めし私に云われたことが無念でたまらなかったからでしょう」
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
併し、聞者ききての紋三は相手の饒舌にょうぜつが何を意味するものか、一寸見当がつかないのだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しかしこれにも女役者同様、男まさりの上手も現われて、真の聴客ききてを喜ばせたことは申すまでもない。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
「へい、そんなもので。」質問者ききては何だか腑に落ちなささうな返事をした。