“かもん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掃部58.6%
渦紋24.1%
下問3.4%
家門3.4%
寡聞3.4%
花文3.4%
花紋3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太閤が氏郷を忌んで、石田三成と直江兼続の言を用い、利休の弟子の瀬田掃部かもん正忠に命じて毒茶を飲ませたなどと云うのは、実に忌々いまいましい。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
早暁の町のアスファルトの上を風に吹かれて行く新聞紙や、スプレー川の濁水に流れる渦紋かもんなどはその一例である。
映画時代 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
果たして、将軍家は、かえでの御用箪笥だんすから、弦之丞の嘆願書をとりださせ、阿波の嫌疑や、甲賀家のことや、弦之丞の身がらについて、さまざまな下問かもんがあった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ええ、何んですって——夢に家門かもんに入って沙渚しゃしょのぼる。たましい沙漠さばくをさまよって歩行あるくようね、天河落処長洲路てんがおつるところちょうしゅうのみち、あわれじゃありませんか。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人皇にんのう百十一代霊元天皇の延宝五年丁巳ひのとみ霜月しもつき初旬に及んで其業おわるや、京師の本山より貧道ひんどうを招き開山住持じゅうじの事を附属せむとす。貧道、寡聞かもん浅学の故を以て固辞再三に及べども不聴ゆるさず
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それからちょっとその扉の前に立って、このまえ来たときはじめて気がついたいくつかの美しい花文かもんを夕暗のなかに捜して見た。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
そして、今日の新聞に(今の号外のようなもの)その事が載っているが、賞牌の一番が竜紋賞で、二番目が鳳紋ほうもん賞、三番目が花紋かもん賞というのです。君の観音は一番の賞牌ですよ、など物語る。