“かすがどうろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
春日燈籠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前に出ている薄暗い春日燈籠かすがどうろうや門燈もスウィッチを切られ、町は防空演習の晩さながらの暗さとなり、十一時になるとその間際まぎわの一ト時のあわただしさに引き換え
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
春日燈籠かすがどうろうをつつんで、薄の穂が白くに映る。その奥の暗い葉蔭に、何やら笠をかぶった黒いものが立っていて、ひょろひょろと動くのが、ふと目に着いてから気にかかった。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
春日燈籠かすがどうろうや、いろ/\と少年の心をおびえさすような姿勢を取った黒い物が、小さい瞳の中へ暴れ込んで来るので、私は御影の石段に腰を下し、しん/\と夜気のしみ入る中に首をうなだれた儘
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)