“おっかけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
追懸36.4%
追掛27.3%
追駈18.2%
追蒐9.1%
逐駈9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
傘の色が、又代助の頭に飛び込んで、くるくると渦を捲いた。四つ角に、大きい真赤な風船玉を売ってるものがあった。電車が急に角を曲るとき、風船玉は追懸おっかけて来て、代助の頭に飛び付いた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
れと夫婦約束して女房にしようと思ったが、此の頃変に厭になって何うかして江戸へけえそうと思って手段てだてをしたが、小兼めぎゃア/\狂人きちげえの様になってわっちを殺すって追掛おっかけるのさ
あれと追駈おっかけッこをして見たり、樹に逐い登らして、それを竿でつゝいたり、弱った秋蝉ひぐらしを捕ってやったり、ほうせん花のみのってはじけるのを自分でも面白くって、むしって見たり
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
若者等は刀をぬい追蒐おっかける、手塚は一生懸命に逃げたけれども逃切れずに、寒い時だが日比谷そとの濠の中へ飛込んでようやく助かった事もある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
電信局の横手からかけて来た車に、芸妓げいしゃ箱丁はこや合乗あいのりして居るその芸妓が小歌らしいので、我知らず跡逐駈おっかけるとその車は裏河岸うらがしの四五間目で停って、小歌と思ったのは夜目にも紅い幽禅ゆうぜんたもと
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)